AKIRA

オープニング

31 YERAS AFTER WORLD WAR III
2019・8・18・NEO TOKYO

その夜、オレ達はクラウンの連中を追って、旧市街の高速道路を走っていた。

そん時に限ってアタマを走っていたのはテツオだった。
料金所跡を過ぎた辺りでそいつは起こった・・・

テツオのバイクが一瞬の内に、炎に包まれてしまったんだ。

オレが駆けつけてテツオを抱き起した。
かねだ「しっかりしろ、テツオ!」
テツオ「アイツに・・・、アイツにやられた・・・」
テツオの指差す方には、シワだらけのガキだかジジイだか分からないのが立っていた。

かねだ「ヤローッ! テツオに何をしたんだ!」
ヘリの音がオレの声を消した。
アーミーのヘリだった。
ガキは、そっちを見て怯えだした。

ヘリは、オレ達のすぐそばへ降りてきた。
ヘリのドアが開くと、そこには一人の男が立っていた。

おとこ「たかし、迎えに来たぞ。さあ、私と一緒に帰ろう。
お前達は外の世界では生きて行けんのだ!」

その男を見ると、タカシというシワのガキは前より強張った顔になった。
おとこ「他の連中は全員タイホしろ!」
アーミーが出てきて、オレ達を取り囲んだ。

アーミー「両手を頭の後ろに回して、両膝を地面につけるんだ!」
かねだ「ちょっ、ちょっと待ってよオジさん!オレ達何にもしてねーよう。」
アーミー「両手を頭の後ろに回して、両膝を地面につけるんだ!」
かねだ「仲間がケガしてるんスよー。」
アーミー「大佐! 怪我人が一名います!」
おとこ「そいつはラボへ連れて行く。行くぞ!!」
どうやらオレ達は反政府分子だと思われてるようだぜ。

ガキとテツオを乗せたヘリはゆっくりと飛び立った。
かねだ「テメーェ、このタコ!オレ達をどーすんだよーっ!」

明くる日、オレ達はアーミーの取り調べを受けるハメになった。
アーミー「それで、オマエ等何であんなところにいたんだ?」

 
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