探偵 神宮寺三郎 時の過ぎゆくままに...

感想

探偵 神宮寺三郎シリーズの第4弾「時の過ぎゆくままに」は、 ファミコンで発売された探偵神宮寺三郎の最後のゲームです。

今作を最後に、探偵神宮寺三郎シリーズの新作はしばらくおあずけとなります。

この「時の過ぎゆくままに」はシリーズの中でもかなり好きなゲームですねぇ。

物語は、神宮寺がふと立ち寄った公園で熊野警部と出会ったところから始まります。
過去の話を思い出しながら話す神宮寺先生と、それにいちいち口を挟みながら聞く熊野さん。 そして、そこに神宮寺を探していた洋子さんが加わり、 神宮寺と洋子さんの2人が熊野警部に話すようにしてプレイヤーは物語を進めていきます。

ゲームは過去の話と言うことで、セピア色の画面。これがまたいい味を出しています。 現代の3人で会話をするときにはカラーになり、過去の話をするときにはまたセピアになる。 素敵な演出です。

熊野警部のいちいち神宮寺に突っ込むところも素敵(笑)
「若い女の子を酔わせてどうしたんだ!?」
とか(笑

ネタばれになってしまいますが、
ゲーム中に洋子さんは髪を切ることが出来ます。 髪を切ったときの神宮寺のリアクションが見たかったなぁ。 多分ノーリアクションだろう(気づいてるけど洋子さんには何も言わない)から、 洋子さんに「先生、何か気付きませんか?気付きませんか?か?」なんて言われてそうです。
それか、神宮寺の前を行ったりきたり、とか。

殺人事件が起こらない「探偵神宮寺三郎」です。平和です。ほのぼのです。
らしくない......、かと思いきや、雰囲気はしっかり「探偵神宮寺三郎」です。

「そうさやめる」で熊野警部がパスワードを教えてくれるときのセリフがステキです。
パスワードを短くする工夫と、それを感じさせないようにする演出がいい!
あと、けんいち君がこそこそっとニッキーの本名を教えてくれるところも、 いかにも子供っぽい言い方でかわいいです。

余談ですが、「モトリー」「ニッキー」とくれば、 やはり元ネタは「モトリー・クルー」なのかな?
個人的なことですが、モトリークルー大好きです。解雇されたヴィンス ニールが再加入した頃から聞いていませんが。
でも、その自称「ニッキー・シックス」の本名は「おおとり へいすけ(けんいち情報「あ、でも、これ、内緒なの……」)」です。
おおとり へいすけ? 鳳 啓助(おおとり けいすけ)さんて漫才師がいたなぁ。 名前を聞いたことがあるくらいだけど。

タイトル「時の過ぎゆくままに」も、ジュリー(沢田 研二)さんの歌に同じタイトルがあります。
なんというか、スタッフの趣味がありありと出ていますね(笑)

ほのぼのしているところもそうなんですが、 ゲーム本編はもちろん、やっぱり神宮寺、洋子、熊野の3人のやり取りも楽しいし、 細かなところまで設定されているし、おまけ要素もたくさんあって、 ファミコンで発売された4作の中では一番好きなゲームです。

洋子さんの素敵な一面(笑)も垣間見ることが出来ますし。
想像通りといえばそれまでなんですが、でもやっぱり素敵!!
洋子さんは行く必要がないのですが、明治組に立ち寄って若い衆と話をするのもまた面白い。

エンディングの音楽もバックの「絵」も大好きです。

あ~、だめだ。好きすぎて悪いところを見つけられない...。 突っ込むところはあるのかもしれないけれど、それさえも「味」として受け止められてしまうほどお気に入り。
ひいきしすぎてつまんない感想になってしまいましたが、それくらい面白くて楽しくて好きなゲームです。


ズタちゃんとけんいち君は、その後どうなったんだろ?