星霊狩り

感想

コマンド式アドベンチャーゲーム「星霊狩り」です。

オープニング画面に流れる曲が良さそうだったので最後まで聞こうとしていたら、 すぐにプロローグに変わってしまい、ローゼンクロイツの独り言が始まってしまいました(怒
(このオープニングテーマは、物語が進むと別の場所で聴くことになります)
ので、スタートボタンを押し再度オープニング画面に戻し、すぐに「START」を選択。

ほのぼのとした誕生会から一転、謎の男(?)ローゼンクロイツが登場し、 あれよあれよと怒涛の展開で病院のベッドで横になっていた主人公「ミツムネ」ですが、 この時点で突っ込みどころ満載ですねぇ(苦笑

まず、おじいさんとは一体何者なのか?
ローゼンクロイツの台詞「100年もの間ずっと待っていたのだ」からあるように、 おじいさんとローゼンクロイツは100年前に出会っていたのか?
それとも、何かをしようとしたローゼンクロイツを過去(50年位前?)におじいさんが退治(?)したのか?
「年老いたお前に私を止める力はあるまい」
ということはおじいさん、若い頃はかなりの(何かしらの)力を持っていたのか?

謎だらけです、おじいさん。

そして、ミウの誕生日だというのに、彼女の家族は?
もしかしてミウの「力」のせいで既に両親は他界しているのか?

さらに、主人公はどうやって病院に運ばれたのか?一体誰が?
教授はその人物(達?)と話した様子だったけれど、どこの誰?
近所の人が騒ぎを聞きつけて見に来てくれたのか?

上記のことは些細なこと(?)ですが、細かな説明がほとんどなく、プレイヤーはおいてけぼり。
暗黒神話のように原作があるのかと思い検索したところ、「『精霊』狩り」のSF漫画や小説は見つかりましたが、 漫画はストーリが違うし、小説は新し過ぎるし、そもそも字が違うのでどちらも違うようです。
説明書には原作が「中島渉」とありどちらの作者とも違うため、どうやらまったくのオリジナル作品のようです。

いくらファミコンだからとはいえ、もうちょっと(というより、もっと)説明が欲しかった、というのが正直なところ。

ゲームの内容はごく普通のアドベンチャーゲーム。 コマンドを選択してあちらこちらを探索してストーリーを進めていきます。
ストーリーは時折強引だと思うようなところもありましたが、さほど気になりませんでした。
音楽も素敵な曲ばかりなのですが、ゲームとしてはやはり大雑把な印象です。
おばばさんの重要な台詞を聞かなくても次のシーンに進めてしまうし、 「アイツ」との戦いはあっけなさ過ぎるし、その後の「アレ」に関しては、手順を省略しても倒せてしまうし、 そのそもその「手順」というか「倒す方法」を教えてくれるミウの台詞さえも聞かずに済むというのはどうなんだ?
さらに、そのミウの台詞を聞くのもちょっとコマンドを選択する順番が違うと二度と聞けなくなってしまうというのがもうね...。

もっと、こう、なんというか...、細かいところまできちんと気配りが欲しかったですね。

ゲームシステムは、さんまの名探偵ポートピア連続殺人事件とは違い、 明記はありませんが暗黒神話のような章仕立てのようなスタイルで、一度話が進むと元の場所へは戻れません。
ストーリーのボリュームが結構あるので、パスワードを入力すると途中から再開できるようになっています。
パスワードはいつでもとれるので嬉しいのですが、問題はその文字数。
6文字*8節 = 48文字もあるんです!長ぇよ!!
いっそのこと一段落したり舞台を移動したりの際にパスワードを表示させるようにした方が、文字数を削減できてよっぽど良かった気がします。
RPGのドラクエ2が最大50文字だったのに、AVGの星霊狩りが48文字って...。

そういえば、ローゼンクロイツを見た瞬間に、「ウルティマ7のオープニング出てくるガーディアンにそっくりだ!」と思ったのですが、 後日改めて見直したらそうでもありませんでした(苦笑

(もしあるのなら、)原作の細かな設定や背景などが書かれた小説や漫画や設定集などを読んでみたいですね。