神仙伝

感想

感想かぁ......。
一言で言うなら「敵出すぎ!」

とにかく、敵との遭遇率が高く歩行がままなりません。
また、レベルが上がってもステータスがあまり上がらないというか、 上がっても強くならない(与えるダメージがさほど変わらない)ので、いつまでたっても戦闘はきついです。
敵に体力があるというよりも、与えるダメージが少ないので戦闘が長引いてしまいます。

キツイなりに戦闘に魅力を感じるかというと、そうでもないというところが泣けます。

せっかく高いお金を払って武器を買ったのに、攻撃力がほとんど変わらないというのはなぁ...。
防具に関しても同様です。

武器による直接攻撃はあてにならないので、「術」中心の攻撃にしたいところですが、 バンバン使えるほどMPはありません。術の消費MPもやたらと多いし。
上記のように敵の出現率が高いので、あまり使っていると深部への探索に支障をきたしてしまいます。 途中でMPが無くなって、ボスにたどり着くころにはボロボロ......、なんてことはよくあります。
そこを乗り越えるのに「戦略」があるのでしょうけれど、 戦略的な攻撃が出来るほど攻撃方法は多くありませんし、魅力的な術も多くありません。

では、レベルを上げればいいかというと、これがまたなかなか上がらないんです。
最終章(激甚の章)では、敵を倒して得られる経験値がかなり高いのでレベルアップも容易ですが、 それまでの章ではとてもじゃないけどやってられません(やったけど)

(訂正 : 平地を歩いていると弱い敵ばかりで経験値はたまりませんが、森や山地を歩いていると強敵がバンバン出てくるのでレベルアップはしやすくなります。)

また、神仙伝には「術」とは別に「技」というものがあるのですが、 この「技」の位置づけが中途半端。
主人公は「技」がメイン、パートナーのらいちは「術」がメインという形を取ったのだろうけれど、 「技」はどれも威力があまりなく、消費TPも(「術」以上に)多いため多用できず、 かといって直接攻撃では戦果も期待できず......と、かなりきついです。

紅瓢箪(べにびょうたん)を使って敵の数を減らしながら戦う、 ということばかりしていました。 敵を吸い込み仲間にするというよりも、こちらの目的のほうが多かったかもしれません。

それと、気になったのが「シナリオ」の説明。

なんだか、とても機械的というか説明というかナレーションのような台詞が多く、会話っぽくないんです。
展開も唐突過ぎる気がします。
以下ネタばれです。ネタばれを飛ばす








強引な印象を受けたところはいくつもありましたが、一番ひどいと思ったのは
激甚の章で、あの人に主人公が「に・・・にいさん!!」といった場面。あれはいくらなんでもやりすぎでしょ?

「なるほど、確かに竜族の顔立ちだ。弟がいると聞いてはいたがお前だったのか。」

そんな台詞だけで仲間になっちゃうって、どう考えてもおかしいだろ!!
それまで何度も邪魔してたのに、ちょっと顔を見たくらいで 「嗚呼、わが弟よ!!」なんてご都合主義にもほどがあるって(苦笑)
そもそも、それまで顔を見ていなかったの?それともまじまじと見たから「確かに竜族の顔立ちだ」と分かったのかな?

生き別れになった理由とか、そもそも竜族って何なのかとか、その辺りのエピソードをもっと入れて欲しかったかな。
そうじゃないと説得力が無いし、いくらなんでもプレイヤーを置き去りにし過ぎてるでしょう、これじゃ。
1989年発売のゲームなんだし(ドラクエ3が1988年発売)、もっと深いところを上手に演出できなかったものかと...。
それとも、説明書には書いてあるのかな?カセットしか手元に無いから分かんない...。





ん~、いいところが無いような文章になってしまいましたが、敵の出現率なんかは 子供の頃にやっていればまた感じ方が違ったのかもしれません。
それでも、あの「話の急展開」を受け入れるのは難しいだろうけど(苦笑)

レベルアップするにつれ、術もレベルアップして強力になるというのは変わっていて面白かったけど、 それにつれて消費MPが少し増えるというのは辛かった。 それなら、術はそのままで上位の術を覚えさせてくれよ、と思いました。
ただでさえ術に頼るしかないような戦闘な上、キャラクタのMPも少ないんだから。

少ないMPでどうにかやりくりしていく楽しさが戦闘システムに感じられなかったのですが、 これは私の好みというのも多分にある気がします。
WizだとMPの少なさがいい味出してるんですけどねぇ...。

シナリオのもっと深いところまで上手く演出できていて、 テストプレイをもう少ししていればもっと面白くなったゲームだと思います。
なんて、かなり偉そうなこと言ってますが、とても「惜しい」感じがして残念だったので。
Bボタンを押しながら移動すればダッシュできるなんて、
スーパーマリオのダッシュをRPGに取り入れたのなんて、
とてもいいアイデアだと思うんですけどね。