神仙伝

感想 何度かプレイしてみて

う~ん......。
やっぱりこの一言に尽きると思います。

「敵出すぎ!!」

でもこれって、フィールドマップの広さ(というか狭さ)を考えると、結構そんなことも無いんじゃないかと思いました。

神仙伝は、ウルティマやドラクエなどのように、全世界がつながっているわけではなく、 各章毎に個別に「小さな島」ともいうべきフィールドがあり、そこを旅します。

なので、移動手段は基本的に「徒歩」。
島から島へどうやって移動したか、というのは置いておいて...。
前の章で旅した土地へは戻りません、というより戻「れ」ません。

よって、各章毎にとても小さな世界で旅をすることとなります。

そんなこともあって、エンカウントを上げたのかなぁ、なんて思ったり。

例えば、FC版のウルティマ4で、町から町へ移動するときにはかなり歩かなくてはなりません。 町が見えない、なんてことはごく当たり前なのですが、神仙伝では 数歩(数ブロック)歩いただけで村の姿が見えている、もしくは 他の村がすでに見えている、ということがざらにあります。

これくらいに密集しているので、「ぎゅっと凝縮した世界」とでも考えれば敵の出現率の高さも妥当なのかもしれません。

塔や洞窟に関しても同じです。
建物の構造は決して複雑ではなく、そして広いわけでもありません。
広いと見えても、上下(南北)がつながってループしているだけだったりして、実はかなり狭いです。

敵との遭遇率はとても高く感じますが、面積からすると実はそんなこともない、 ということにようやく気づきました。
もちろん、体感的には2、3歩歩いただけで敵が出続けるのでかなり高く感じますし、かなり鬱陶しいことには変わりありませんが(苦笑

そして、狭いゆえに村以外でのBダッシュ禁止。
これは、「村だと安全だから早く歩いても大丈夫だけど、外だと危険だからゆっくり慎重に歩こう」という風にも取れます。
それに、ダッシュできてもエンカウント率が変わらなければさらに鬱陶しいことになるので(苦笑

「やまうつしの術」という救済もありますし。

地形が違うと出てくる敵が違います。そのため、平地ばかり歩いていると出会わない敵もいます。
実際に、2度目のプレイで初めて出会った妖怪も何体かいました。

それと、やはり紅瓢箪のアイデアはとても秀逸だと思います。
(元ネタは西遊記かな?「金角銀角」のアレです)

瓢箪に収められる妖怪は9体。多いようで実際にはかなり少なく感じました。
これは、私が「エンカウントの高さ+パーティがあまり劇的に強くならないこと」により、とにかく敵の数を減らそうと 吸い込んでばかりいたためだと思いますが...。
武器が弱いのよねぇ...。

他に上手いというか親切だと思ったのは、らいちが修行のためパーティを離れる仙府の章。
りしゅうの村のすぐ近くにきょんしーが大量に出てきます。 きょんしーは仲間を呼ぶ妖怪なのですが、しんかの術2発でほぼ一掃できるので、レベルアップしやすいです。
しかも一人なので経験値は2倍。後に合流するらいちは主人公と同じレベルまで上がっているので、この章で一気にレベルが上がります。

主人公は「技」で、らいちは「術」で、という位置づけだったのでしょうけれど、どう考えても「術」の方が使いやすい。
しかも、T.PよりもM.Pの方が多いし、技の消費T.Pが多すぎる。
かといって、それほどに強力かというとそうでもなかったり。

それと、容量の問題なのか、やはりゲーム内での説明不足やご都合主義感は否めません。
色々と唐突過ぎる。

こくふうろうにいるあの二人組み、こんな強敵だらけの中をどうやってここまで来たんだ!?
「実は、この塔の中にどんな病気でもたちまち治るというありがたい薬があると聞いて、 こうして目の見えないおじいちゃんと遠くの村から来たんです。」
お~い、妖怪一杯引き連れていても死にそうになるくらい物騒な塔なのに、よくここまで来れたな!!
っていうか、もっと上手な嘘をつけ!ついてくれ、お願いしますよ、ホント。

とか、

「なるほど、確かに竜族の顔立ちだ。弟がいると聞いてはいたがお前だったのか。」

とか、

「まおう」に向かって「お前はそれでも人間か!」とか。
人間なんだろうけど(昔 せいてん という若い武闘家が~)

とか。

そして、(これはファミコンだから仕方が無い、と言えばそれまでなのですが)
「文章に漢字が無いから、よう分からん」

術、技、道具、武具、妖怪...、
全てにおいて漢字を使えたなら、もっと雰囲気が出ただろうし分かりやすかったんじゃないかな。
(「~~の術」と「術」は漢字ですが「~~のほう」の「(多分)法」はひらがな)
「じゃようちゅう(邪幼虫?)」や「せいてんまおう(斉天魔王(斉天大聖=孫悟空 から)?聖天魔王?)」ならまだしも
「さんまいしんか(三昧真火)」なんて、あまり聴かない言葉。
私は「パタリロ西遊記!」を持っているのでので知っていましたが(笑
(ちなみにあちらでは「ざんまいしんか」と濁っていました)

そういえば「あざとうふ」「よぐそとうふ」って何なんでしょ?「豆腐」だというのは分かるのですが...。
なんで豆腐?

他に、術がレベルアップしていくのは...。難しいところですね。
M.Pで比較すると、レベルアップした術のほうが燃費がよいです。
また前述のように
以前の土地へ行くことは無い = 敵が強くなる一方
なので、弱い術は自然と使わなくなっていく、というのは分かります。それでも残しておいてもらいたかったです。

音楽や単語、色々と中国風味なゲームで、 同じアジアチックな世界が舞台でも和風な桃伝とはまた一風変わったこの神仙伝。
何度もやっている、ということから自分はこのゲームが好きなんだ、と実感します。
やる度に、製作者の意図が見えてきたり...って、これはゲームの楽しみとは違うか(笑

でも、やはり人には勧めにくいですね(苦笑
「敵出すぎだろ、これ!!」
と言われるのが目に見えているので(苦笑

いや、それはフィールドが狭いから うんぬん~~
なんて説明するのもされるのも興ざめですし。

感想
|